前回に引き続き、腐らないシリーズ?第2弾(続きません)、今回は水の中です。
その名も【丸池様(まるいけさま)】。
数十年前に倒れたとされる大木が、朽ちることなくほぼそのままの姿でそこにあります。
私自身応援で疲れた時は、パワーをわけてもらいにこの不思議な池に何度も訪れました。
それくらいの魅力があります。
今回は「有名になるのは困るけど実は素敵な所があるよとこっそりあなたに教えたい、丸池様」について紹介していきます。
【丸池様】とは
なぜ水中でも倒木は腐らないの?
直径約20m、水深約3.5mのこの池は、実は山形県の鳥海山(ちょうかいさん)という山の麓にある湧水で満たされてできた泉です。
少なくとも3,000年前の原始時代にはあったとされています。
今でも手付かずに残る原始林の中に、昔の姿のままひっそりとあります。
水中温度は年間を通して11℃ととても冷たく、湧水が絶えず循環しているため水中の倒木は腐ることはありません。
湧水と言えば、富士山の恵みの柿田川湧水群はあまりにも有名ですね。
柿田川公園の展望台から、吸い込まれそうなくらいきれいなコバルトブルーの湧水が見られます。
丸池様の本名
ところで、なんでわざわざ「様」を付けるの?
丸池様の本当の名前は「丸池神社」です。
そして池そのものがご神体となっています。
鳥海山の山頂にある鳥海山大物忌(おおものいみ)神社の末社として、池のほとりには小さいながらもお社がちゃんとあります。
ですので地元の人も呼び捨てにはせず、畏敬の念を込めて「丸池様」と呼んでいます。
丸池様の伝説
丸池様に住んでいる魚や蛇には片目がない、と言われています。
話は平安時代後期までさかのぼります。
鎌倉権五郎景正(かまくらごんごろうかげまさ)という武将が、後三年の役(ごさんねんのえき)という合戦で右目を負傷した際、丸池様の水で目を洗ったところ池の水が血で真っ赤に染まったそうな。
それ以降、池には片目の生き物しか居ないんだとさ。
眼洗浄して目が治ったのかはナゾ
そんなちょっと怖くて不思議な昔話が残っている所は、パワースポットになりますよね。
この丸池様も例外ではなく、原始林に入ると空気がピシっと変わります。
空気が冷んやりし、お伊勢さんのような神聖な雰囲気が伝わってきます。
いたずら好きな子供たちが丸池様周辺では一切いたずらをしなかった、それ以前にそもそも丸池様には近づかなかった、という地元高齢者の方のお話にも納得です。
ここで魚釣りしたら丸池様に片目を取られるんだとさ
丸池様のおすすめポイント
誰がどんなカメラで撮っても美しく映る
雰囲気自体癒しポイントですが、何といっても水の色が素晴らしいです。
天気や時間帯、見る角度など光の加減で色が異なってきます。
たまたまそこで出会ったカメラマンのおすすめは、薄っすら曇りの日だそうです。
ちょっと晴れてきちゃったね~、けど十分きれいに撮れるよ。
と言われ撮った写真が、冒頭の写真です(明るさの設定などはいじっていません)。
下の写真は夏のめっちゃ晴れた日で、先に紹介した写真と比べてみると色の違いがわかりますね。
また、Googleで丸池様の画像を検索すると、色々な姿の丸池様が見れて面白いですよ。
透明度激ヤバ、鮭が遡上する牛渡川
丸池様の隣を流れる牛渡川(うしわたりがわ)には、鮭が遡上しに帰ってきます。
そして周辺には孵化のための養殖場があり、時期によるかもしれませんが近くにある町の道の駅でいくらが食べられます。
大好物のいくら!そのお命、ありがたく、頂戴いたします!
訪れる際の注意点
丸池様は周囲の原生林も含めて国指定史跡になっており、池を汚すようなことはしてはいけません。
また、葉っぱ一枚・水一滴でも持って帰ったりしてはいけません。
虫よけ対策は必須です。
夏はとにかく蚊が多いですが、特にアブに注意です。
私はアブに首を刺され2週間くらい腫脹と強い掻痒感に苦しみました。
ですので夏でも肌を出してはいけません。
湿った森の中を歩く、と思ってください。
もちろん道は舗装されていないのでスニーカーなど歩きやすい靴がベストです。
ヒールのないパンプスでは行けます。
ただ、前述したように足の露出には気を付けてくださいね。
池に近づきすぎると、ぬかるんだ土に足がはまります。
と言いたかったのですが、どうやら今は環境保全のため池の淵にロープが張ってあり、池に近づけないようになっているようです。
最近はメディアでも取り上げられ、大型バスで来るくらい観光客が増えたためだそうです。
ちょっと前までは知る人ぞ知るスポットだったので、残念です・・・
丸池様へのアクセス
何とも説明しにくい場所にあるので、ご自身でGoogleマップで調べてから行くのが良いと思います。
🏠住所:山形県飽海郡遊佐町直世荒川57
☎お問い合わせ先:NPO法人 遊佐鳥海観光協会 0234-72-5666
バスは近くを通っていないので、車もしくは最寄りの吹浦駅から徒歩(20分くらい)です。
目印は「箕輪鮭孵化場」という会社です。
ここの駐車場に車を自由に止めて、そこから丸池様までは歩いて行きます。
私が応援に行った数年前はGoogleマップに丸池様が載っていませんでした。
もちろん私のバカーナビには載っているわけがなく、道の駅で手に入れた観光マップを頼りに行くしかありませんでした。
なので、ぐるぐるぐるぐる迷って辿り着くのに苦労した覚えがあります。
さいごに、丸池様とはのまとめ
単に綺麗な池を見に行くという目的だけでなく、名前の謂われや伝説などを知ってから行くと、幻想的で神秘的な雰囲気をより一層体験できますね。
この記事を書いているとき
あまりに綺麗だと恐ろしいから 汚れているくらいがいい
提供元: Musixmatch
ソングライター: 米津玄師
Nighthawks 歌詞 © Reissue Records Inc.
と米津さんのNighthawksという曲の歌詞を思い出しました。
丸池様は汚れてちゃ困りますが、やけに納得してしまう一節ですよね。